■パールとは
パールは真珠貝の中から採れる宝石で、鉱物学的な意味での鉱物ではなく、生体鉱物(バイオミネラル)と呼ばれます。二枚貝のなかに砂粒のような異物が入ると、貝は自分でそれを吐き出すことができないので、分泌物を出して刺激物を何層にも取り囲むことで身を守ろうとします。つまり成分は貝殻と等しい。貝殻を作る軟体動物であれば真珠を生成する可能性がある。水温の高い時期には炭酸カルシウムの結晶は大きく、水温が低くなると小さな結晶になります。
パールデータ
・英名 Pearl
・和名 真珠(しんじゅ)
・色 白色、黄色、黒色、灰色、帯ピンク白色、帯緑白色、淡灰青色など
・結晶系 斜方晶系
・硬度 2.5-4.5
■パールの伝説と歴史
パールは古来より、無垢で清らかなイメージと、その気品ある輝きから、世界中の人々に愛され親しまれてきました。
昔は月の落とした光の滴や人魚の涙が貝の中に宿ったものと考えられていました。
仏教の経典では、特別に貴重な七つの宝のことを“七宝”と呼びますが法華経では、金、銀、瑠璃、しゃこ、真珠、まい瑰となっており、パールが七宝のひとつに数えられています。
このほか、パールは古くから護符としても薬としても万能の力を持つと考えられ、古代インドでは、あらゆる悪魔を追い払う強烈な護符として利用されていました。
ヨーロッパでは「成人する娘にパールネックレスを贈る」という習慣があるそうです。歳を重ねても、どんなシーンでもずっと使い続けられるジュエリーとして、パールのネックレスは時代を超え、世代を超えて愛されています。
■パールの効果
パールは6月の誕生石で、石言葉は健康、長寿、素直です。
パールは冠婚葬祭などの儀式で身につける宝石として親しまれていますが、これはネガティブなエネルギーを退け、よいエネルギーを呼び込み、身を守るパワーがあることに由来するといわれています。困難に直面しても、身を守り、災難をはね返すパワーを与えてくれるでしょう。苦労を経験した人をいたわり、癒しと忍耐力を授けてくれるといいます。貝の自己防御システムから作り出された宝石であるため、パール自体に強い保護力が秘められており、その保護力がパールを身に付ける人にも効果を及ぼすといわれています。